E 思考法

最初に、日本語の文章は、
「起承転結」(きしょうてんけつ)で話は展開します
江戸時代後期の
歴史家、思想家、漢詩人、文人であった
頼山陽(らい さんよう)


その人の作品に
江戸小唄があります
この唄の話の展開は
まさにその典型です

起 大阪本町糸屋の娘
承 姉は十六、妹は十五
転 諸国大名は弓矢で殺す
結 糸屋の娘は目で殺す
話の内容ですが
「起」「承」は・・・
「大阪本町・糸屋に娘がいたのですが
上の娘は十六歳、下の娘は十五歳なんですよ」
ここまでは普通の展開
でも
「転」で「武士、大名は弓矢で人を殺します」
いきなり物騒な話


一見無関係な話題が登場しています
そして
「結」「糸屋の娘は、目で男を殺すのですよね」
このような展開です
糸屋の娘は、絶世の美人
今、流行りの『目力』(めじから)

男を魅了していたのです

そもそも「起承転結」は
中国の漢詩(かんし)という韻文で
『五言絶句』
『七言絶句』をつくる作法だった
それが、日本語の文章の書き方に
応用されたのですね。
"余韻を残すのが達人の文章"

そのために情緒的な表現や擬人法が
多く使われてきたのです。
一方、英語はそのような思考はしない

先に、
結論を述べてから、その根拠(理由)を述べる

たとえば、ペットのお話


<例> Cats are nicer pets than dogs in some ways.
First, cats are cleaner. They love to be very clean.
Cats are also quieter than dogs.
Cats are safer, too.
Dogs sometimes bite people, but cats almost never do.
And it is easier to look after cats.
「ネコは犬よりいくつかの点で素敵なペットである」
最初に結論を述べて、その後、その根拠
@ キレイ好き
A 静かである
B 安全である
C 世話がしやすい
を挙げて話を展開しています
この話、ワンちゃん好きな人にはゴメンナサイ(^^;
さて、今日の本題の 思考法 の話に入ります

日本の小学校の作文では
「いつどこへ
誰と行った。
楽しかった。」

そんな感想文(紀行文)って多いかも?
日本の作文は
自分の体験した事実に基づいて
自分の意見(感想)を述べるスタイルが多いですよね
一方、欧米の小学校で習う文章は全く違って
必ず、結論が先で その後に理由を述べる
"Why-Because 方式"

「私はこう思う。
なぜならば〜。」
このような練習の積み重ねが
自分の思考をまとめ、理由を述べる
論理的なコミュニケーションの力を
向上させることになるのでしょうね

まとめ
日本語は 起承転結

英語は Why-Because 方式

The End

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