今回は「修飾」

修飾の基本は、2つ!
「前」に置いて『限定』
「後」に置いて『説明』
たった これだけです

たとえば 形容詞 red(赤い)に注目してください!
<例> That is a red car. (あれは赤い車です)
この red は 名詞carの前に置かれて『限定』
(参考)学校文法

<例> That car is red. (あの車は赤い)
この red は 後ろに置かれて『説明』です
(参考)学校文法

実は、
「前」に置いて『限定』
「後」に置いて『説明』
この2つのテクニックは
形容詞が名詞を修飾(=説明)するだけでなく
あらゆる修飾(=説明)にも当てはまるのです

じゃ、具体的にそのルールを見ていきましょう
1 『限定』ルール (前から限定)
<例> Ken is very tall. (ケンはとても背が高い)
副詞 very(とても)が
形容詞 tall(背が高い)の前に
置かれて意味を限定しています
<例> I saw a dog in the park. (私は公園で(一匹の)犬を見た)
限定詞 a(an)、the、some、many、muchなども
名詞の前に置かれます
(参考)学校文法では a(an)は「不定冠詞」、theは「定冠詞」、some、many、muchなどは「数量形容詞」と呼ばれています
日本人はもちろん
ネイティブスピーカーでも
難しい


限定詞を名詞の前に置くことで
名詞が"文脈上どのような意味をもつのか"を限定しています
<例> There is an apple on the table.
(テーブルの上にりんごがあります)
Come and have some fun with us.
(おいで、僕たちと一緒に楽しもう)
前置詞 on, withも
名詞の前に置かれます。
この前置詞も日本人が苦手な分野のひとつ

その理由は、1つの前置詞には
いろいろな意味があるから

でも、前置詞の基本のイメージ

大丈夫ですよね
<例> She may be sick. (彼女は病気かもしれない)
助動詞 may が
動詞 beの前に置かれています
助動詞は、動詞句の意味を限定します
She is sick. なら「彼女は病気です」となりますが
She may be sick. なら「病気かもしれない」
She must be sick. なら「病気にちがいない」
助動詞をbe sickの前に置くことで
be illのいろいろな状態を限定するのです
次に
2 『説明』のルール (後ろから説明)
英語では、名詞に説明を加えるとき、
その語句は常に後ろに置かれます
1の『限定』ルールが「絞り込む意識」に対して
2の『説明』ルールは「説明を加えていく意識」
すでに 昨日の日記 B主+動+説明語句【説明型】で
その一部を紹介していますが
再度、ここでも説明します

<例> Mike is a student. (マイクは学生です)
主語 Mike について
a student(学生)を
後ろに置いて説明しています
名詞句だけでなく
現在分詞(Ving)や過去分詞(Vp.p.)「前置詞+名詞」などを
後ろに置くことで英文を作ることができます
<例> Mike is playing soccer. 【Ving】(進行形の文)
(マイクはサッカーをしています)
Mike is loved by everyone. 【Vp.p.】(受動態の文)
(マイクはみんなに愛されています

Mike is at home. 【前置詞句】
(マイクは家

場所や時をあらわす語句も『説明』ルールと同じです。
「前置詞+名詞」を後ろに置けばいいのです
<例> I met Mike at the station. 【前置詞句】(場所をあらわす副詞句)
(私は駅でマイクに会った)
I met Mike at seven p.m. 【前置詞句】(時をあらわす副詞句)
(私は午後7時にマイクに会った)
次は 名詞句の説明ルール
<例> The man crossing the street over there is Mr. Brown.
【現在分詞(Ving)】
(向こうの通りを横断している男性は、ブラウンさんです)
That is a picture painted by Monet. 【過去分詞(Vp.p.)】
(あれはモネによって描かれた絵です)
I have a lot of work to do today. 【不定詞(to V)】
(私はきょうする仕事がたくさんあります)
それぞれ
the man の後ろに crossing the street over there
a picture の後ろに painted by Monet
a lot of workの後ろに to do today
を置いて名詞を後ろから説明しています
次に、中学3年生で習った関係代名詞
これは「wh修飾」と呼ばれて 同じ名詞句の説明です
<例> This is the boy who loves Mary.
(こちらはメアリーを愛している

この英文は もともとは2つの文
@ This is the boy.
A He loves Mary.
その文を こちらは「男の子」です と先に予告して(笑い)
その後ろに who(heの代わり)loves Mary(メアリーを愛している)を置いて
説明しているのです
(参考) 関係詞(関係代名詞&関係副詞)についてはこちら
【ブログ】ついてるレオさん"ハッピー日記"

「英語を学ぶ大原則!」 基礎知識編 パート2 ( 1 21 2012)
3 関係詞 を参考にしてください (^.^)
次は 動詞句の説明

<例> I spend two hours cleaning the house.
(私は2時間家の掃除をして過ごした)
I left a note on the door, finding nobody home.
(私は誰も家にいないとわかったのでドアのところに置き手紙を置いた)
それぞれ
I spend two hours の後ろに cleaning the house
I left a note on the door の後ろに finding nobody home
を置いて 説明しています
最後に[応用]タイム

「学校文法

第5文型 SVOC (主語+動詞+目的語+補語)があるのに
昨日の基本文型では、その説明がありませんでした。
どうなっているのですか

「はい 実は、
第5文型 SVOC (主語+動詞+目的語+補語)は
今日の『説明』のルール(後ろから説明)を
使って説明できるのです。
これは
【目的語説明文】といって
【他動詞型】の応用です 」
<例> We call him Ken.
(私たちは彼をケンと呼んでいる)
Everyone believes him a genius.
(みんな彼のことを天才と信じている)
I consider him honest.
(私は彼が正直だと思っている)
『説明』ルールは「説明は後ろから」

上の英文は、him(彼)の後ろに
Ken(ケン)
a genius(天才)
honest(正直な)
名詞や形容詞を置いて説明しているのです
説明語句には、名詞や形容詞以外も自由に置くことができます
<例> I saw a dog cross the street. 【原形不定詞】
(私は犬が通りを横断しているのを見た)
I saw him running in the park. 【現在分詞(Ving)】
(私は彼が公園を走っているのを見た)
I heard my name called in the classroom. 【過去分詞(Vp.p.)】
(私は教室で名前が呼ばれるのを聞いた)
My homeroom teacher always tells us to study harder.
【不定詞(to V)】
(私の担任の先生はいつも私たちにもっと一生懸命

今日のまとめ A 修飾方向

「前」に置いて『限定』
「後」に置いて『説明』
たった2つです

(続く)
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